「私の人生は23歳で決まる」
紀伊國屋ホールで本谷有希子原作、吉田大八脚本・演出の「ぬるい毒」。
出演は夏菜、池松壮亮ほか。
本谷らしく、イタい女性の“恥”と“自我”をえぐる物語だった。
不安定な印象の夏菜の表情と池松のねっとりした喉声が役に合っていた。
いま思い出した。23歳という年齢にこだわったのは本谷自身のエピソードだったか。
休刊になった雑誌「本人」で連載されていた私小説「ほんたにちゃん (本人本 3)」で、
23歳で作家活動をはじめたと読んだ覚えがある。
ところで「東京ゴミ女」や「ヴァイブレータ」「恋する日曜日」を撮った廣木隆一監督は
女性の弱さ、滑稽さを知り尽くして驚くほど的確に表現する監督だと思うのだけど、
「ぬるい毒」を映画化するならぜひ廣木監督に手がけてほしいと思った。
同じ理由で木嶋佳苗の半生も廣木監督に映画化してほしい。
インザベッド
後期試験の解答用紙を教卓に提出するとき、レポートがあることを黒板で知らされた。
この単位に卒業がかかっているんじゃなかったか。
レポートの準備をするため、試験後飲みに行く約束をしていた友人を家で待たせる。
課題は試験会場の各教室に一問ずつ書いてあったのか。
もう夕方。いまから一つずつ回っていたら間に合わないかもしれない。
とりあえず名前と学籍番号を書いたが、信じられないレベルで全ての字を間違えて真っ黒に。
友人に電話して課題を教えてもらうことを思いつくが、そもそも誰が国際取引法Aをとっていたか思い出せず、頭を抱えていた。
そうだ国際取引法Aというマニアックな授業だった。
なぜかあらわれた教授の家のキッチンの写真は汚れている部分をぼかしてあった。
もう一枚あったが、内容はもう覚えていない。
久しぶりに夢を見た。